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2020年1月3日金曜日

ランドナーでの初ツーリング記録 その5

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青森 不老不し温泉
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初ランドナーツーリング、10年前の記録です。
白神山地を貫く弘西林道の走破中、タイヤバーストに見舞われピンチ!
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弘西林道2つ目の峠、天狗峠まで休まず頑張って押すつもりだったが、
11:40、岩崎まで31Kmの標識を見て大休憩してしまった。

前の残り41kmの所から2時間半でたった10km、ちょうど歩く速さ。





12:15、天狗峠到着。 だが休憩なしで下る。
相変わらず天気は悪くない。




もうリムもどうなっても構わないと思いながらずるずると下り、
12:40ごろ、3番目の峠、一ツ森峠への登り口の追良瀬大橋到着。



頭はボーっとなりながら、でも水だけはガバガバと補給して、
一ツ森峠へ向かって押し登る。



あの尾根を乗り越したら峠が見えるだろうか、
あのカーブミラーを曲がったら平たんになるだろうか
などと道の曲がり一つ一つに一喜一憂しながら進む。



このころから本当に心配し始めたのは、
予約した宿に連絡できないままビバーグになってしまうことだった。

この林道は、ほぼ全線携帯電話は使えないのだった。



この間、何台かの車に追い越されたが、
そのたびに乗せてもらえないかなぁと不遜なことを考え始める。



どれも自転車を乗せられないような普通の車だったが、
14:30、あと30分も押せば一ツ森峠というところで、
後ろから来た山菜とりの軽トラックのおじさんに、乗っていくかと誘われ、
安々とご好意に甘えることになってしまった。



ダートでも車は速い。
山菜とりのおじさんは、普段から助け慣れてる様子で、
自転車やガス欠の車の人やらをいつも助けるとのこと。

自分もさぞや乗せてほしそうな顔をしてたのだろう。



「峠への招待」で報告されていたコースは、日本海から白神山地に向かうものだった。


今回それとは逆に走った(歩いた?)のだが、その理由は、
東から西へ向かった方が、一日がわずかでも長く使えるから、
スタート地点が山からの方が少しでも楽に思えるから、
そして、
フィナーレを前々から来たかった「黄金埼不老ふ死温泉」で迎えたかったから。



ガソリン代すら受け取ろうとしない親切な山菜とりのおじさんに、何度も礼を言い、
岩崎から自走する予定だった「温泉」までの道もタクシーで移動して、
結局予定通り15:30に宿に到着。



海辺の露天風呂で夕日が沈むまで体を癒し、
アワビの刺身、サザエ、焼き金目ダイを食べながら、
白神山地越えのような未舗装路に、
オープンサイドタイヤのまま挑んだ自分の無知を反省したのだった。






ーつづくー



本記事は、2009/6/3(水) 午後 6:06にYahooブログに掲載したものに、
追加・修正を加えたものです。

ランドナーでの初ツーリング記録 その4

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白神山地 弘西林道
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初めてのランドナー自転車ツーリング、10年前の記録です。
白神山地を貫く弘西林道の1つ目の峠、津軽峠に無事つきましたが...
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白神山地の弘西林道を日本海に向けて自転車で走っている最中、
後ろタイヤのバーストが再発したのが、津軽峠を下り始めた10分後、朝8:00ごろ。



津軽峠でたっぷり休憩したので、これ以上時間をとりたくはなかったのだが、
先はまだ長いし、ここでしっかり処置をしておいた方がよいと自分に言い聞かせ、
後輪をはずしにかかった。



昨日見たタイヤの破れがさらに広がっている。

空気を入れ直してみたり、
チューブを引っ張り出してビニールテープをさらに巻いたり、
乏しい引出しを総動員して何とかならないか思案するが、全く駄目。

というより、
昨日なぜ釣瓶落峠から暗門までの長い距離を耐えたのかが不思議なくらいだ。



焦りをよそに、ブナの新緑が朝日を受けてますます輝いている。





やけくそになって、タイヤの上からビニールテープをぐるぐる巻きにしてみるが、
何の対策にもならない。

後ろのブレーキにビニールテープが引っ掛かるだけ。





頭真っ白。
30-40分ほどの無駄な抵抗の末、全く何も思いつかなくなり、
破れたタイヤのまま走り続けるしかなくなってしまった。



当面は下りなので、前ブレーキだけを使ってずるずると下る。
途中木々の間から垣間見える山々が妙にすがすがしい。






登りはほぼ押し。下りは前ブレーキをかけて進むので乗ることはできるが、
スピードが出せないので距離が全く稼げない。



道は、所々舗装部分や道路標識などがあり、
例えば岩崎まで41kmというあまりうれしくない情報を提供してくれたりする。







9:30、津軽峠と2番目の天狗峠との境目にあたる赤石川に差し掛かかろうとする頃、
エンジン音を響かせて、自動車の列が過ぎていった。

9:00の開門と同時に入ってきた車に、もう追いつかれてしまった。


皆、山菜とりや渓流釣りのために赤石川に架かる橋の近辺に車を止めて、
それぞれに準備をはじめている。


この人たちは今、ワクワク感に満ち溢れている。
自分は深山の真っただ中で焦っている。


お門違いの恨めしさをその人たちに向けながら、天狗峠へ向けて押しを開始した。



峠への登りというのは、取りつきと最後の詰めが急という事が多いと当時思っていた。
峠ではなくそれは人生かも、と今は考えるようになっている。


だから10年後にはもっと別の結論に達しているに違いないが、
とにかくその時は、取りつきと最後の詰めの間の緩やかな部分もバテて漕げなくなり、
こんな緩やかな道でも押したままだった。





相変わらず、いたるところで水が流れている。

状況が結構ヤバイ事になっているにも関わらず、完全にはパニックになっていないのは、
まだ時間が早いこと、天気がいいこと、テントや食料があること、
そして水には全く困らないことがあるから。






この尖った特徴的な山は、後に青森ブロガーに教えてもらって岩木山だと知ったのだが、
当時は山座同定する余裕もなく押し続けていた。




ーつづくー



本記事は、2009/6/3(水) 午後 6:06にYahooブログに掲載したものに、
追加・修正を加えたものです。