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2020年1月3日金曜日

ランドナーでの初ツーリング記録 その4

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白神山地 弘西林道
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初めてのランドナー自転車ツーリング、10年前の記録です。
白神山地を貫く弘西林道の1つ目の峠、津軽峠に無事つきましたが...
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白神山地の弘西林道を日本海に向けて自転車で走っている最中、
後ろタイヤのバーストが再発したのが、津軽峠を下り始めた10分後、朝8:00ごろ。



津軽峠でたっぷり休憩したので、これ以上時間をとりたくはなかったのだが、
先はまだ長いし、ここでしっかり処置をしておいた方がよいと自分に言い聞かせ、
後輪をはずしにかかった。



昨日見たタイヤの破れがさらに広がっている。

空気を入れ直してみたり、
チューブを引っ張り出してビニールテープをさらに巻いたり、
乏しい引出しを総動員して何とかならないか思案するが、全く駄目。

というより、
昨日なぜ釣瓶落峠から暗門までの長い距離を耐えたのかが不思議なくらいだ。



焦りをよそに、ブナの新緑が朝日を受けてますます輝いている。





やけくそになって、タイヤの上からビニールテープをぐるぐる巻きにしてみるが、
何の対策にもならない。

後ろのブレーキにビニールテープが引っ掛かるだけ。





頭真っ白。
30-40分ほどの無駄な抵抗の末、全く何も思いつかなくなり、
破れたタイヤのまま走り続けるしかなくなってしまった。



当面は下りなので、前ブレーキだけを使ってずるずると下る。
途中木々の間から垣間見える山々が妙にすがすがしい。






登りはほぼ押し。下りは前ブレーキをかけて進むので乗ることはできるが、
スピードが出せないので距離が全く稼げない。



道は、所々舗装部分や道路標識などがあり、
例えば岩崎まで41kmというあまりうれしくない情報を提供してくれたりする。







9:30、津軽峠と2番目の天狗峠との境目にあたる赤石川に差し掛かかろうとする頃、
エンジン音を響かせて、自動車の列が過ぎていった。

9:00の開門と同時に入ってきた車に、もう追いつかれてしまった。


皆、山菜とりや渓流釣りのために赤石川に架かる橋の近辺に車を止めて、
それぞれに準備をはじめている。


この人たちは今、ワクワク感に満ち溢れている。
自分は深山の真っただ中で焦っている。


お門違いの恨めしさをその人たちに向けながら、天狗峠へ向けて押しを開始した。



峠への登りというのは、取りつきと最後の詰めが急という事が多いと当時思っていた。
峠ではなくそれは人生かも、と今は考えるようになっている。


だから10年後にはもっと別の結論に達しているに違いないが、
とにかくその時は、取りつきと最後の詰めの間の緩やかな部分もバテて漕げなくなり、
こんな緩やかな道でも押したままだった。





相変わらず、いたるところで水が流れている。

状況が結構ヤバイ事になっているにも関わらず、完全にはパニックになっていないのは、
まだ時間が早いこと、天気がいいこと、テントや食料があること、
そして水には全く困らないことがあるから。






この尖った特徴的な山は、後に青森ブロガーに教えてもらって岩木山だと知ったのだが、
当時は山座同定する余裕もなく押し続けていた。




ーつづくー



本記事は、2009/6/3(水) 午後 6:06にYahooブログに掲載したものに、
追加・修正を加えたものです。

2019年12月31日火曜日

ランドナーでの初ツーリング記録 その3

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白神山地 津軽峠
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初めての自転車ツーリングにランドナーで出かけた10年前の記録です。
5月下旬に白神山地に分け入り、弘西林道走破に挑戦です。


そういえば
釣瓶トンネルからの下りでタイヤバーストを起こしてパニックになってしまい、
暗門までの道中の様子をほとんど覚えていませんでした。

後日ブログの先輩に粘土の粉を撒いたような泥道だったと指摘されて、
確かにその通りだったことを思い出しました。
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暗門のキャンプ場で野営した翌朝、というか深夜2:30、
腹痛で眼がさめ、テントの向こうに見える近代的なトイレに駆け込んだ。




戻るときに空を見上げると、雲もなく今日はいい天気のようだ。
(テントサイトが明るすぎて星はよく見えなかった。)


応急処置のタイヤも今のところ問題なさそうに見える。

暗いうちに朝食をとり、すぐに後片付けを開始。
空が十分明るくなった5:00に日本海へ向かって出発した。






今日走る予定の弘西林道は、まさに今日5/24の朝9:00に車の通行可能になる。
でも自転車なのでゲートの横から一足早めにおじゃました。





ここ、弘西林道の東の端から、西の端日本海沿いの町岩崎まで54km。

地図では一ツ森峠までは道がジグザグで険しそうだが、
それを越えてしまえば日本海まで下る一方なので、
貧脚の私でも12時間もあれば抜けられるだろうと目算を立てる。






1番目の峠、津軽峠への登りは元気だったので50%位は乗ったかな。
6:30には四兵衛林道分岐、7:00には津軽峠に到着。




1回目の昼食をとり、ブナの巨木(マザートゥリー)を見学した。




ここまでは順調だった。

前日にタイヤバーストを起こした事なんかすっかり忘れて、
新緑と水の豊かな白神山地を満喫していた。

しかし所詮応急処置、
津軽峠からの下りでバーストが再発してしまったのだった。



ーつづくー



本記事は、2009/6/3(水) 午後 0:51にYahooブログに掲載したものに、
追加・修正を加えたものです。