2019年11月2日土曜日

久しぶり自転車ツーリング その2





久ぶりにランドナーで走り頭のリセットを企んだが、しかしまだが少し足りない。

一日置いて、北白川通りを北上する。



京都に住んで、そうだ自転車ツーリングに行こう と思いたったら、
市街地をどのように脱出するかが最初のポイントになる。



とにかく車、自転車、人が多く、道も狭く、
そのうえ自分もそれに一役買ってしまうことになる。



早朝に出て、道が空いているうちにできるだけ漕ぐ。

車道の車も考えていることは同じなのか、
交通量が少ない分スピードを出しているので、あいかわらず怖い。



滋賀県に抜ける途中越え(とちゅうごえ)には、
車であれば花園橋の交差点を右折して、峠への道に入ることになる。



30数年前琵琶湖へ遊びに行くときには、右折の渋滞に巻き込まれないように、
少々手前から左手の川端通りに乗り換え、さらに川沿いの道にそれて、
その花園橋交差点へ入っていた。
そうすることで、峠への道に直進で入ることができたからだ。



自転車だと、逆に右手の山側にそれて交差点を回避し、
叡山電鉄に沿って八瀬(やせ)まで伸びる道を選ぶことができる。



ようやく一息ついてのんびり走る。
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旧道であろうその道をすすむ。
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比叡山がまぶしい。
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手押しの区間もまじえて、7時ごろ八瀬駅に着いた。
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駅周辺は、木立に囲まれたすがすがしいエリア。
開放的な駅舎と、味のある停車車両が爽やかさを引き立てている。
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八瀬は、仲間うちで時々話題に上る地名だったが、駅に来たのは初めてだった。



一旦国道に戻って、コンビニでコーヒータイムをとる。
まだ7時半だが、ドライブの車やツーリングのバイクで駐車場はほぼいっぱい。



その後、できるだけ集落道を拾いながらも国道を進み、大原に入った。
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八瀬あたりは狭い谷の地形なのだが、
さらに山に分け入ったところにある大原は、
その名がついたことが頷けるような広い台地になってる。



そこに社寺が点在し、集落道も四方に伸びる。
自転車散策にはうってつけのエリアだったんだと今気づいた。



散策はせずにメインの集落道を登る。
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火打石と旧街道
「勝林院町石折地区と古知平(こちひら)町の中間のこの辺りを通称火打石と呼んでます。
 かつてマッチのない時代この近辺で採取した火打石で火を起こしたそうです。
 この道は日本海へ通じる幹線として、阿弥陀寺への参道として、
 学童の通学路や材木・薪炭の輸送路としてにぎわっていましたが、
 バイパス完成後静かな旧街道となってしまいました。」
という事らしい。



古知平(こちひら)を抜けて国道に戻るあたりから、途中越えの峠が近づく。
ピークの部分は車道と歩道が分けられていて、歩道も一応草刈りされている。
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歩道を押して越えて滋賀県へ入る。



そのまま途中の集落道を下っていくと、局便郵中途。
大正から昭和初期を舞台にした映画やドラマに使えそうな建物の前で記念撮影する。
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途中集落の中を通り、国道に戻る。電光掲示板がビワイチを宣伝している。
関西方面では、今、ビワイチとアワイチがブームだ。
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遅めの車を先頭に数台連なってしまった車列や、団体で出かけてきたバイクに
時々追い抜かれながらも概ね静かな国道のヘアピンカーブ2か所を、
乗ったり押したりして進む。



もし通りすぎた途中集落から右へずっと下って行ったとしたら、
堅田(かたた)の街、そして琵琶湖大橋へ至る。

が、今回はそちらではなく花折峠へ向きをとった。



この上り坂も車で何度か走っているが、自転車だと結構しんどい。
頑張ればまだいけそうだが、
ずっと続いている上り坂に嫌気がさしてしまって降りて歩く。また少し漕ぐ。



こんなことを何度か繰り返し、
峠のトンネルへはまだ少しあるくらいの所で、花折峠道入口に出会った。
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峠道は一応舗装されてはいるが、押して登る。
杉の植林の中で、つつじが健気に咲いている。
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15分か20分かで花折峠に到着。
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振り返ると新緑の山並みが見える。
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あの鋭角的な山容は比叡山かななどと思いながら自転車を動かし始めたとき、
後輪の空気が抜けていることに気がついた。
いつパンクしたのか全く分からない。



青森での苦いできごとを思い出しながら、
とりあえず峠道が車道と交わるところまで歩いて出る。



もう9年も前になったが、
あの時は無知にもオープンサイドタイヤで未舗装路に入り込み、
タイヤを破いてしまった。



今はアメクロを履いているので、ただのチューブトラブルだろう。
パニックになることはなかったが、一気に沈んだ気分になる。



そういえば空も、いつごろからか曇に覆われたままになっている。
とにかく座ってチューブ入れ替えができそうな場所を探す。



フロントバックをひっくり返して、入れっぱなしの工具袋を探しあて、
後輪をもたもたしながら外し、プラのタイヤレバーを2度ほど弾き飛ばしながら、
黒い内臓のようなチューブを引きずり出した。

タイヤの内側も尖ったものや刺さったものがないかよく見てから、
予備のチューブを入れる。

でもラピーズのポンプを数回押し込んでも、
押し返されるだけで空気が入っていくあの感覚がない。

落ち着いて見直すと、バルブをリム穴から引っ張り出し足らず、
バルブ底がチューブの反対側にくっついて空気の通り道を塞いでいただけだった。



ようやく焦りから解放されて、安曇川(あどがわ)上流に沿った旧道を走り出す。
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集落付近では鯉のぼりが泳いでいる。
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国道に出ても交通量はそれほどでもない。
梅の木集落への分岐では渓流釣りの車が山に入っていく。
そこを過ぎると、なおさら道が静かになった。



11:30頃、早起きしたせいか腹が減ってきた。
店が集まっているところがある。
きれいな店(下右)とは反対側の黄色い屋根の店(左上)に引き寄せられるように入る。
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朽木(くつき)名産の生鯖寿司と焼鯖寿司をメインにした定食を摂る。
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しっかり味付けされた鯖が、汗と冷汗で失った塩分を補給してくれた。



一息ついて、その後道の駅くつき新本陣で休憩し、
鯖街道沿いの丸八百貨店でも小休止。
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そこから367号線を小浜方面へ進み、保坂の分岐で水坂峠への道に入る。
13:30頃、水坂峠。 緩やかで舗装された登りやすい道だった。
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そこからは下る一方。 
鯖街道の熊川宿の整備された街で、こんにゃくのから揚げを賞味する。
周りの衣がサクッとしておいしい。面白い食べ物だった。
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中には創業以来整備されていないかもしれない店もある。



小浜へ下る道では、絶好の集落道を拾い損ね、ずっと車道を走った。
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15:00頃、JR小浜線の上中駅前の地元スーパーで、地元らしい品を物色する。
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 越前・竹田 谷口屋のおあげ
 文殊の山 ぴっから揚げ
 小浜産 甘カレイ汐干し
 東北方面では昔からおなじみで、関西方面でも近頃人気の山菜 こしあぶら

なかなかのセレクションと悦に入る。



帰りは公共交通機関を用いた。
日本海を見るところまでには行きつかなかったが、福井県に出る自信はついた。
このツーリングをベースに、さらに足を延ばすことができそうだ。



満腹というほどでもないが、頭の中はほぼリフレッシュ。
最高の季節に2本走ったことにひとまず納得した。



おわり

本記事は、2018/5/6(日) 午後 2:22にYahooブログに掲載したものです。